無意識を意識する
上達する事は無意識に行為を委ねる事。
せっかく曲や別の考えることが出来る様になっても、月に一度くらいはこの無意識(癖)と向き合う。
人間は不完全な存在であり限界を設けてしまえば成長は終わる。限界はこれでいいと完成を認める事。話し方、文字の書き方、人との付き合い方、そして音楽を紡ぐ表現の在り方。
音を楽しまなければ音楽じゃない。
どんなに内心に怒りが在っても、悲しみの底を味わっていたとしても、制御したい。
その感情は音に現れる。怒りは粗野な印象を、自身のなさは音の輪郭がくっきりしない。悲しみは音色を僅かに低く奏で、緊張はリズムを走らせ発音も狂わせる。
その時はほんのすこし微笑んでみるだけでいい。身体の力みが緩むから。
人間の身体も弦楽器と同じで、緊張し過ぎても緊張を緩めすぎても素敵な音は紡げない。
だから、無意識に委ねる前に感情を意識する。
ある種の暗示(若しくは儀式)みたいなものかもしれないけれど。